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2016-2017UEFAチャンピオンズリーグ決勝「ユベントス対レアル・マドリード」 戦評というなの個人的な感想 〜レベルの高い好ゲーム〜

日本時間の6月3日の深夜というか6月4日の明け方にヨーロッパの一番のチームを決めるUEFAチャンピオンズリーグ決勝「ユベントスレアル・マドリード」が行われました。

 

私はそんな時間に起きていることができなかったため、先ほど見終わることができました。その試合の戦評というか個人的な感想です。

 

 

 

スタメン

 

フジテレビの放送での発表されたスタメンです。実際は並びが違うところもあるように感じましたが。。。

 

ユベントス

マンジュキッチ イグイン

     ディバラ

アレクス・      ダニ・

サンドロ      アウヴェス        

   ケディラ ピアニッチ

 

キエッリーニ ボヌッチ バルザーリ

 

      ブッフォン

 

レアル・マドリード

 

  ロナウド  ベンゼマ  イスコ

 

  モドリッチ      クロース

       カゼミーロ

   

マルセロ          カルバハル

    ヴァラン  ラモス

 

       ナヴァス

 

実際は

 

ユベントスの方は、3トップのところが、イグアインの下にマンジュキッチが左気味でディバラが右気味でした。

 

レアルはモドリッチとクロースの右と左が逆、ヴァランとラモスの右と左が逆、そしてイスコはトップ下でベンゼマロナウドが2トップという感じでした。

 

それにこれまでのユーベとレアルの戦い方を見ていれば、この並び方は大方予想できるはずなのに、フジテレビはちゃんとリサーチしているのかなと少し思いました。チームからもらったフォーメーション図をそのまま放送しているのか、メンバーを元にフォーメーションをフジテレビが予想しているのかはよくわかりませんが。。。

 

フォーメーションは元々の位置というだけで、実際は試合中に変わることも多々あるのでそんなに重要ではないかもしれませんが、少し気になりました。

 

前半

 

予想としてはお互い守備がしっかりしていてカウンターに強みのあるチームなのですごい堅いゲームになるかなと思っていました。ただ、レアルの方が攻撃時の個々のタレントの力がありますし、特にサイドからのクロスで押し込むことが増えるのかなと思っていました。

 

しかし、前半の立ち上がりは予想に反して、どちらかというとユーベペース。中盤をコンパクトに保って、セカンドボールを拾ったり、細かくパスをつなぎます。そして、ボヌッチからのロングフィードもタイミングよく出ていて、レアルDF裏も狙っていきます。

 

特にボヌッチからロングフィードマンジュキッチやアレクス・サンドロのいる左からの攻撃が多かった印象です。マンジュキッチがヘディングで競って、アレクス・サンドロみたいな、もしくはボヌッチからそのままアレクス・サンドロが裏に抜けるといった感じで。

 

このロングパスがあったり、中盤であまりボールを奪えないレアルは少し下がり気味になってしまって、DFラインの前のスペースが少し空いていたようにも思えました。また純粋な中盤が3枚だったのもあってか、ペナルティサークル付近のスペースも使われていたように思えます。

 

イグアインがドリブルからミドルを打ったり、サイドからのクロスのこぼれ球をピアニッチがミドルを打ったりと。立て続けにペナルティサークル付近のエリアからゴールに迫られます。

 

レアルも攻撃仕返そうとするのですが、なかなかベンゼマロナウドにボールが収まりません。ユーベの3バックが前に出る守備でがっつり潰していきます。レアルもラモスやヴァランが前に出る守備をがっつり行いイグアインやディバラにはなかなか仕事をさせません。

 

レアルはモドリッチやイスコがボールに多く触り、リズムを掴もうとしますが、守備時には4-4-2に陣形を変化させるユーベ守備をなかなか崩すことができません。そして、前半はマルセロからの攻撃がいつもより少ないかなと感じました。カルバハルの方が攻撃に絡んでいるイメージ。

 

ただ、両チームとも守から攻・攻から守の切り替えが非常に早く、ちょっとしたミスで一気にチャンスやピンチになりそうな緊張感のあるハイテンションなゲーム。

 

そんな流れの中、どちらかというと押され気味だったレアルに先制点が生まれます。レアル側から見て左サイド(ユーベ側から見て右サイド)での自陣深くでボールを奪ってクロースにボールが渡ります。クロースがドリブルで持ち上がり、ベンゼマにボールを預けます。そして、ベンゼマから右サイドのロナウドにボールが渡ると、カルバハルが猛烈な勢いで上がってきます。ロナウドはシンプルにカルバハルにボールをはたくと、カルバハルがこれをダイレクトで、マイナス気味の早いグラウンダーのクロスをロナウドに通します。ロナウドがこれをダイレクトでシュート。

 

このシュートがボヌッチの足に少しだけ当たってコースが少し変わり、ゴール左隅に決まります。素晴らしいカウンターの流れ・スピード感でした。このスピード感だとなかなかついていくのは難しいでしょう。特に、ロナウドがサイドにはたいてからのポジション取りの素早さと巧さ。そして、そこにカルバハルのダイレクトパス。

 

ただ、ユーベがこの時少し切り替えが遅くも見えました。クロースがドリブルで持ち上がるところはピアニッチがもう少しスピードをあげて戻るべきでしたし、少し遅れていたのならファールでも止めるべきだったかもしれません。結果論ですし、そこを巧みに付くことができるクロースも素晴らしいのですが。こういう一瞬の隙を見逃さずにゴールを決めるレアルはさすが。そしてこれが初シュートという。

 

しかし、ユーベも黙っていません。すかさず反撃に出ます。ボヌッチ(確か)からのロングフィードでアレクス・サンドロがDFラインの裏深くに抜け出します。これをダイレクトでイグアインに折り返します。イグアインは胸でトラップしてマンジュキッチに繋ぎます。マンジュキッチは胸でトラップしてオーバーヘッド気味にシュートを放つと、これがゴールに吸い込まれます。ボヌッチからロングフィードからボールが地面に一回もついていないというなんともスーパーなゴール。マンジュキッチは攻守にわたって走り回っていたので、この大舞台で報われてなんだか胸熱でした。

 

そしてこの後は少しオープンな展開で両チームともカウンターの応酬気味になります。しかし、どちらも最後のところでシュートまで行かせないという展開。その後は少しペースを落とし前半は1-1のまま終了します。

 

後半

 

前半は五分五分の展開でしたが、後半は一方的な展開になります。どちらも前半に比べてペースを落とし気味な雰囲気で始まった後半。ペースを落とし気味で始まりながらも、徐々にペースを握るレアル。

 

後半はレアルから見て左サイドからの攻撃が増えたように思えました。最初の方に左サイドのマルセロから縦のDFラインの裏にボール出すことが続きました。そこにイスコやベンゼマが流れて。

 

そして、後半はイスコが左寄りのポジションをとっていたように思えます。イスコは特にボールを取られないので、ここでキープして起点になることでマルセロもよりボールに絡みやすくなっていたように見えました。ジダン監督の指示なのか、イスコやマルセロの判断なのかはわかりませんが。

 

また、ケディラ(ユーベから見て左寄りのボランチ)よりもピアニッチ(ユーベから見て右寄りのボランチ)の方が守備を不得手としているので、ここを中心に攻めようという意図もあったかもしれません。

 

左サイドを起点にどんどん押し込んでいくレアル。ユーベはボールを奪って押し上げようにも、ヴァランやラモスがすかさず潰して前にボールが収まらなかったです。そして、セカンドボールもレアルの中盤に拾われてしまいます。特にカゼミーロ、モドリッチ、クロースの距離感がすごくよくなったように見えました。

 

押し上げることができないユベントスはどんどん下がってしまいます。その結果中盤が空いてしまいます。そして、クロスからのこぼれ球をカゼミーロにミドルを決められてしまいます。カゼミーロの思い切りのいい素晴らしい判断でした。シュートがケディラの足に当たってコースが変わってしまった不運はあるでしょうが、ユーベがかなり押し込まれていたことを考えると必然的な得点だったとも言えるかもしれません。

 

そして、レアルがさらに追加点を挙げます。カゼミーロのサイドチェンジ的なロングパスがカットされるのですが、このカットされたボールをモドリッチがすかさず拾います。そして、カルバハルにボールを預けると、モドリッチはそのまま前に上がり、ペナルティエリア深くまで入ります。カルバハルがすかさずモドリッチにパスを出すと、モドリッチはダイレクトでクロスを通します。そこに待っていたのがロナウド。本日2得点目。ほぼ勝負は決まったかなと。

 

ユーベも流れを変えようと、バルザーリに代えてクアドラードを入れます。これでおそらくフォーメーションは4-2-3-1に変更になったことでしょう。アウヴェスとサンドロが下がって、ディバラがトップ下になってクアドラードが右に入ってというように。

 

ただ、これでも流れは変わりません。両サイドバックが高い位置をとってワイドにも攻められ、イスコは間や左寄りででうまくボールを受け起点となります。セカンドボールもモドリッチ、クロース、カゼミーロが拾い、ヴァラン、ラモス、カゼミーロがカウンターに行こうとするユーベの攻撃をすかさず潰します。

 

打つ手のないユベントス。中盤も間延びしています。そこで、ピアニッチに代えてマルキージオを投入します。 ただユーベの辛いところは大きく流れを代えられそうな攻撃のカードがないところでしょう。

 

そして、レアルが相変わらずボールを支配しながら試合を進めます。ユーベはボールを奪えず、アフター気味のファールも増えてしまいます。また、交代で入ったクアドラードが退場してしまいます。この退場は少しかわいそうにも見えましたが。。ラモスに「急ぐからちょっとどいて」くらいな感じで少し触っただけなようにも見えたんですよね〜。

 

もうほぼ勝負の決まっている感じでしたが、最後にレアルがさらに追加点を挙げます。ロナウドフリーキックのこぼれ球を拾ったマルセロが、時間稼ぎするように見せて深くえぐっていきます。そこにマイナスのクロスをあげると、途中出場のアセンシオがゴールを決めます。完全に勝負あり。容赦ないレアル!

 

そしてこのまま試合は終了します。

 

試合の総括

 

レアルの試合運びの巧さ

 

前半は五分五分なように見えましたが、ユーべはかなりとばしていたのかもしれません。後半はかなり足が止まっているようにも見えました。また、カゼミーロのゴールで気持ちが少しグラついてしまったのかもしれません。

 

レアルの最初の2ゴールはどちらもディフェンスの足に当たってのゴールということで、運が味方した部分もあったでしょう。それでも後半の試合の運び方をみると、レアルの方が上手だったようにも思えます。

 

前半はあまり中盤のカゼミーロ、モドリッチ、クロースの距離感がよくなく、ユーベにボールを回されていた印象でした。しかし、後半はそこをしっかりと修正してきました。特にボールを持つのがあまり得意でないカゼミーロのところのサポートにはイスコも含めてかなりいい距離感でサポートをできていたように思えます。

 

そして、後半はレアルから見ての左サイドからの攻撃がかなり効いていました。ここが大きく変わったところかなと。ユーベも、カゼミーロに狙いを定めてぐっとプレスをかける(ただ今日の試合をみるとかなりカゼミーロの足元の技術が上がっていたので上手くいったかはわからないですが。)、上がりがちなマルセロの裏をディバラやアウベスに使わせる(ラモスのカバーも効いていたので、上手くいったかは微妙なところですが。)など、もう少しレアルの弱点をついてもいいのかなと思いました。

 

中盤の選手達の技術力・戦術眼の高さ

 

レアルの中盤の選手達の技術力の高さもあったでしょう。取りに行ってもなかなかボールが奪えないことで、ユーベのラインが下がってしまったのもあるでしょうし、疲労感もより高く感じるようになったことでしょう。

 

そして、上がるところは上がるというメリハリ、こぼれ球の予測能力などは後半に特に目立つようになりました。モドリッチはこの変が特にすごい。カゼミーロも守備時の予測がかなり鋭い。

 

そして、何より大きいのが中盤の選手達のボールを運ぶ推進力でしょう。モドリッチ、クロース、イスコはかなりこれが高いです。そしてボールを奪われない。カゼミーロも以前はボールを持っていると不安そうに見えたのですが、今日の試合はかなり自信を持っていたように見え、上手くさばいていました。

 

ロナウドという絶対的な存在

 

ロナウドは今日の試合、お世辞にもよくボールに絡んでいたとは言えませんが、得点をしっかり決めています。やはり、「ロナウドがゴールを決めてくれる」という絶対的な信頼は大きいでしょう。ベンゼマのスペースを作る黒子的な動きも素晴らしいですし、抜け目のロナウドも素晴らしい。

 

ユーベでいうとこのような存在は、イグアインやディバラとなるのでしょうが、今日はほとんど何もできずに終わってしまいました。エースの差もあったのかもしれません。ただ、ディバラはまだ若いので、これからでしょう!

 

両SB・両WBのレベルの高さ(2017年6月4日16:50追記)

 

すごく大事なところに触れるのを忘れていました。両サイドバックと両ウィングバックのレベルの高さです。レアルの場合、左SBのマルセロ・右SBのカルバハルで、ユーベの場合、右WBのアウヴェス・左WBのサンドロです。

 

ユーベの左のサンドロに関しては、特に前半は攻撃の起点になっていましたし、好クロスを何度も供給していました。さらにはゴールの起点にも。右のアウヴェスもサイドを深くエグることはあまりなかったですが、時には中に入ってきてゲームメイクの助けをしたり、アーリークロスで際どいボールを供給していました。

 

レアルの左のマルセロは高いテクニックを生かして、後半は特に攻撃に何度も参加していましたし、攻撃の起点に何度もなっていました。そして、レアルの4点目をアシストしています。右のカルバハルは、左でボールをキープしている時に猛然と逆サイドから上がって1点目をアシストしましたし、3点目では起点になっています。他にも何度も効果的な攻撃参加がありました。

 

両チームともサイドの選手が高いクオリティでチャンスを演出できるので、攻撃に幅があったように感じます。だからこそ、特にレアルの場合は中盤の選手も伸び伸びプレーしやすかったのかもしれません。

 

強いチームを考えてみるとSBやWBの質が高いです。ユーベとレアルもそうですが、プレミア優勝のチェルシーと2位のトッテナムブンデス優勝のバイエルン、チャンピンズリーグで躍進したモナコなど。。

 

サイドバックやウィングバックには守備力や走力など加えて、これからも高いテクニックやゲームメイク力など様々なことが求められていくでしょう。

 

 

 

どちらも本当にレベルが高かった

 

ただ、どちらのチームもかなりレベルが本当に高く面白い試合でした。1本1本のパスのスピード・質、激しいぶつかり合いとそれをかわす技術、切り替えの速さ、守備時と攻撃時の可変システム、戦術的な駆け引き、などなど見所の多い試合でした!個人的にはユーベに勝って欲しかったですが。。。

 

来年の決勝はどんなチームでどんな決勝になるのか今から楽しみです。